栗山、夕張 見学研修
2016.11.01

先週末、所属している札幌不動産リスティング協会の研修と観楓会を兼ねて栗山と夕張に行ってきました。

まずは栗山町の小林酒造の北の錦記念館と酒蔵の見学を行いました。

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小林酒造は夕張市の炭鉱が全盛期人口11万人のお酒を一手に引き受け製造販売していたそうです。
最高従業員も150人在籍し日本酒の製造していたのですが夕張の人口も今は9000人と最盛期の10分の一以下現在は杜氏も数名で従業員も15人程度でお酒を造っているようです。
ただ、建物は最盛期のままあり、酒樽がたくさん並んでいる様子は最盛期はすごかったことを想像させられました。

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夕張市では経済産業省から近代化産業遺産に登録されている「夕張鹿鳴館」を見学しました。
敷地面積85,330平方メートルに延床1,500平方メートルの木造平屋建て、建築された大正2年当時の技術の粋を集めた北海道では珍しい本格的和風建築でした。

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この建物は北海道炭鉱汽船㈱(北炭)が全盛を極めた時代に北炭鹿ノ谷倶楽部として建設され昭和58年まで主にお客様をもてなす迎賓館のような施設として使用されていました。
過去には天皇陛下も夕張を訪れた際に鹿鳴館に宿泊しております。

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夕張市の盛衰と鹿鳴館は古いですが価値ある建物で後世に残さなければいけない遺産ではあることは見学して本当に思いました。

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その後、夕張市が破綻する原因の一つでもあった「ホテル マウントレースイ」により温泉に入り、昼食を取りました。目の前のスキー場は冬の時期バブルの時はすごかったのではと考えさせられるものがありました。
やはり、我々も短期の視点で物事を考えるだけではなく長期の視点で5年、10年先のことを考え、全てがわかるわけではありませんが仕事も進めなければと思いました。

最後はバスにて今夕張市が進めている「コンパクトシティ計画」により分譲されている住宅地の見学でした。
市の人口も最盛期の10分の一以下ですが当時の集落に少数の方がちりぢりに居住しています。
その方々の生活を維持するには水道、下水、除雪などインフラや生活に欠かせない行政のサービスが税金にて負担されています。
夕張市の破たん後、市の支出を減らすためにできるだけ住む集落をまとめることにより行政の維持費を減少させる目的で行っている計画です。
当初は反対も多数あったそうですがかかる経費の見える化や市職員の地道な説明で少しづつですが計画は進み今では全国の過疎地域のモデルとしても注目されているようです。
我々、不動産を事業として行っているものとしても将来都市部だけでの仕事だけではなく地方の維持や発展にも記述やノウハウを生かすようできることは行いたいなと思いました。