税金滞納、差押え解除拒否‼
2018.05.09

佐々木(仮名)さんからご相談があったのは裁判所から競売開始決定の通知が自宅に届いているのに気づき、すぐに執行官が自宅を訪問、不動産鑑定を行うまで進んだ状況の時でした。
お仕事柄出張も多くなかなかお会いする時間の調整も大変だったのですが、数日後、当社にお越し頂きご相談をお受けしました。

もう、事業を始めて20年、当初から10年位は我武者羅だったこともあるとは思いますが業績も伸び順調だったそうです。しかし、年々本業の市場が縮小し、業態転換や他の事業の柱も見つからず今に至ってしまいました。
状況が悪化したのは取引先の倒産で500万円が回収不能になったことから、事業としてはつなぎ資金が必要なこともあり一時的に資金を準備し支払いに回していましたが、それが難しくなったのです。
家族の仲も悪化し、奥様とは別々の道を歩むことになりましたが、近所に住むご両親と今まで信じて付き合って頂いている取引先の皆様の為と思い、頑張ってきたそうです。

今回は、競売の申立てもされていた為、時間もあまりありませんでした。早速、債権者に連絡を取り、任意売却の申請を行いました。
今回一番の問題はA市の差押えでした。佐々木さんから内容は聞いていたのですが固定資産税や住民税、国民健康保険税などを事業が苦しくなった8年位前から遅れがちになり現在は残り100万円位との報告でした。
A市の納税担当者に連絡を取り、佐々木さんから頂いた委任状を持ち税金の納付相談に伺いました。

滞納税額を確認するとなんと、「 330万円 」でした。

内容の詳細を確認すると本税が120万円、延滞税が210万円だったのです。
担当者に任意売却成約の際は本税の120万円は納付することで差押えを解除して欲しいと懇願したのですが担当者は一向にA市は滞納税も含め全額納付されなければ差押えの解除は行わないの一点張りで話し合いの余地がありません。
私は支払っていなかった佐々木さんが悪いことは否定しませんが、決して悪意を持って今の状況になったわけでもありません。このまま競売が実行されてしまっては任意売却より売却価格は安くなり、一番抵当権者に全額代金は取られてしまうのでA市には一円も納付されずに終わってしまう可能性が非常に高いのです。
そういった実情も考慮にいれ、近隣の他の自治体では状況に応じ一部納付でも差押えの解除には応じてもらえます。
何故ならば、任意売却した方が売却価格が高く債権者にも多くの金額を返済することができる、債務者(佐々木さん)も残債が少なくなる、自治体も滞納されている税金が全額ではなくとも納税される。全ての関わる方に利益がもたらされるのです。しかし、A市のように全額納付じゃないと差押えを解除しないとなると任意売却は成立しません。確かに法律や今までの慣例、公平性などA市の担当者が言うこともわかります。でも、実情から考え実利を考慮すると任意売却し、本税だけでも納付できれば佐々木さんはもう増え続ける延滞税から解放され残った延滞税をあとは納付するだけになりますし、A市民にとっても一円も回収できないよりは本税をとりあえず回収し、その後の延滞税の回収も可能な状況になることを考えれば市民にとっても、市にとってもよいことばかりだと思います。

しかし、法律に従い、できません!!

私には理解できませんでしたが、市税の担当者も立場の中で最善を尽くしていることはわかります。

皆様にとって、より良い、過ごしやすい社会になるように情報を発信し、貢献していきたいと思います。

 

連休中に息子とゆっくり遊ぶことができました。

1時間かけて作ったプラレール、かなりご満悦の様子‼

ビックリ、寝るまで非常に素直でした‼

欲求を満たしてあげることが大事ですね。✌