頑張る人を応援、社会へ貢献
2019.09.15

先日、当社が所有する老人ホームが入居の古い施設を、消防法に適合する改善工事実施を、ホームの代表に電話し、連絡。

すると、電話の向こうで代表者の女性が鼻をすすり、泣いている声が…

 

2年前にお客様からの紹介で、認可外の老人ホームが入居するこの施設を購入しました。

提示価格は、不動産的な評価より、だいぶ高かったのですが、契約家賃が評価と比較しては高く、賃貸の契約年数で効率的な運用になると判断し、購入。

また、購入判断に到った大きい要因として、運営している方々の誠実さ。

事業用物件の購入では、基本は建物、立地等の評価だけを基準に判断しますが、この物件は運営している「人」が、基準と思い、施設見学と運営している代表者との面談に重点を置きました。

弱者である生活保護を受けている方々を利用し、行き場のないことをいいことに劣悪な環境で生活させる等が無いかどうかが心配でした。

しかし、ホームのスタッフ、代表者にお会いすると建物や施設は古いものの、高齢の入居者に寄り添い、心から尽くしている誠実な素晴らしい施設。

それを確認、最終的に購入を決めました。

しかし、購入すると前所有者は、建物の修繕や改善はほとんど行っておらず、そのたまった不満が当社へ。

「床が抜けそう」「窓のひび割れ」「暖房パネルのオイル漏れ」「雪解け時期の凍がもれ」「お風呂の水漏れ」「木部の一部腐食」…等、盛りだくさんのリクエストと修繕。

都度、状況を確認、修繕の必要性と最良の対処方法を建設会社さんと考え、対応してきました。

今回は、市から、建物と設備についての法律に適合しているかの現状報告の要請。

以前は、一切対応していなかった事のようでしたが、昨年、札幌市東区であった同様の施設の火災で多数の方が亡くなった現実に直面し、今年は運営者から当社へ相談。

「費用がかかりすぎ、本音はもうきつい…」

しかし、入居者の安全の確保は大事と思い、今回もお世話になっている建設会社さんに対応について、提案を依頼しました。

結果は、既存の建物は建築基準法の規定に沿う事は、現実的に難しく、「既存不適格」で申請するしかなく、それで対応。

しかし、消防法の基準は最低限満たさなければいけない。

その為には、照明などの交換が必要で、また多額の費用が必要。

迷いました…

しかし、「入居者の方に安心頂き、生活してもらう為に…」との思いで今回の改善工事を実施するとの判断に到り、伝える。

その報告での出来事…

今までの修繕で多額の費用が掛かっていることを理解している代表者から、涙とともに

「本当にすいません、ありがとうございます…」

 

判断は、「間違っていなかった…」

しかし、本体の経営を悪化させることはできません。

再度、効果性を考え、必要なことを見極め、効率良く工事を行いたいと思います。

 

任意売却を行う相談者様でも、同様の施設に入居する方もいらっしゃいます。

当社は、運営母体ではないのでこの施設への紹介はできませんが、後ろからではありますがホームを支えることで、高齢な任意売却後の方と同様の困った方々への貢献ができるのではと考えます。

また、入所者へ真摯に、誠実に寄り添い頑張る、このホームの代表、スタッフの方々を応援することで、社会にも貢献できればと考えます。

 

本日、48歳の誕生日を迎え、家族に祝ってもらいました。

家族の幸せの為にも、ご相談者への貢献を誓う壱日です。